ビジネスラウンジのこだわり

ビジネスラウンジ
のこだわり

SYNTH西梅田開業2周年
特別イベント トークショー

馬場正尊(Open A代表取締役)×中川和彦(スタンダードブックストア合同会社店舗運営統括責任者)×田井秀清(SYNTH代表取締役社長)

サービス付レンタルオフィスSYNTH西梅田は2023年9月8日をもって開業2周年を迎えました。
今回は開業2周年を記念して行われたOpen A馬場氏とスタンダードブックストア中川氏、SYNTH田井のトークイベント記事です。

馬場 正尊
Open A代表/東北芸術工科大学准教授/建築家

1968年佐賀生まれ。
1994年早稲田大学大学院建築学科修了。
博報堂、 早稲田大学博士課程、雑誌『A』編集長を経て、2002年Open A を設立。都市の空地を発見するサイト「東京R不動産」を運営。東京のイーストサイド、日本橋や神田の空きビルを時限的にギャラリーにするイベント、CET(Sentral Easr Rokyo)のディレクターなども務め、建築設計を基軸にしながら、メディアや不動産などを横断しながら活動している。

OpenA HPより http://www.open-a.co.jp/

中川和彦
スタンダードブックストア合同会社
店舗運営統括責任者
1961年大阪生まれ。
大阪市立大学生活科学部住居学科卒業。
1987年父の経営する(株)鉢の木入社、代表取締役就任。2006年カフェを併設する本と雑貨の店・スタンダードブックストア心斎橋店オープン。2011年スタンダードブックストア茶屋町オープン。 本は扱うが本屋を営んでいる意識は希薄で、人が集まり、人と人が直接触れ合う場を提供したいと考えている。

「問い」をカタチにするインタビューメディアより https://qonversations.net/people/kazuhikonakagawa/

馬場さん、中川さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
私と田井さんが出会ったのは、田井さんが業界的にまだ新しいシェアオフィス業界で会社を設立したばかりのころで、シェアオフィスが本当に少ない時期でしたね。初めての事業に対する空間デザインをするということで、相当緊張しました。
初めてデザインしていただいたのが2014年なのでもう9年前ですね。
なつかしいですね。
弊社の専務鈴川から馬場さんを紹介していただいたのがきっかけでした。
そうですね。鈴川さんとは知り合いの知り合いみたいな感じだったんですけれども、ある日突然シェアオフィスの設計をしてくれないかということで呼んでいただきました。それが出会いですね。
2014年当時のレンタルフィスは個室ばかりだったんですね。そこで馬場さんから「公共化する空間」という考え方を取り入れて、ラウンジを軸とした空間づくりをしていただきました。また、アンチエイジングやエイジング効果など、建物が古くなっても古くならないような考えや技術も導入していただきました。 やはり、営利活動においては当然個室を多くつくったほうが売り上げは伸びます。しかし、遊び・快適・ゆとりという考え方を馬場さんから教えていただき、我々としても長くお客様とお仕事がしたいということでそれらを満たすビジネスラウンジをつくっていただきました。
そうでしたね。

ブリーゼタワー店について

ブリーゼタワー店は2021年9月、我々と東急不動産との合弁で事業を始めました。1,2階で274坪、天井高は7.2mございます。これだけ天井が高い空間かつ、1,2階をセットで借りてほしいというすごく難易度の高いお話をいただきました。しかも真ん中にエスカレーターがあり、運営効率が悪い。さらに建物の形がラウンドしている、前面がガラス張りであることなど様々な難易点がありましたが、これらをどうすれば快適に使えるか、なおかつ開放感を活かせるかということでOpen Aさんとかなり苦しみながら取り組んだのがこのプロジェクトです。
連絡があったとき、ブリーゼタワーのことを知っていましたし、さらに1階2階セットだということで、何かの間違いだと思いましたね(笑)。
しかし、商業施設の立地というものが少しずつ大阪も変わっていて、働くスペースが道路から見えるグランドレベルがあるというのは、働く姿自体が町の空気になってきたという風に感じ、いいなと思いました。街の一部が入り込むような、外部なのか内部なのかわからないような、そういう空間をつくることで、街とのつながり・都市とのつながりが生まれ面白い風景になるのではないかと現場に来て思いました。

先程も言った通り、このプロジェクトはとても難易度が高かったです。馬場さんがおっしゃるとおり、このままでは外が丸見えなので仕事に集中できない、でも外との空間を切りたくないということで、ある程度の外の目隠しのため、そして、天井が高いので、空間がのっぺりしてしまわないように、会議室や我々のバックオフィスを小屋風にし、アクセントにしました。
さらに、会議室や電話ブースの煙突をダクトに見立てていただくなど、あらゆる形で空間に飽きさせないように、ゾーニングも上手くしていただきました。
エスカレーターを軸にゾーニングし、柔らかい素材を使った壁でうっすら分けるみたいにしたり、屋外で使う素材をあえて室内で使うことによって室内にいるのに屋外感をうっすら感じるようにするなど、あらゆる工夫をしながらデザインしました。
それと会議室に窓を付けていただいたんですよね。お部屋の中から外が見える、ここが都市のような空間に感じていただけるようにデザインしていただきました。
お客様が初めて会議室を利用されたときにも、「なんか落ち着くよね」というお声をたくさんいただいています。そういった狙いもあったのではないかと思います。

公園の中なんかで気をめいてふっとぼーっとしていたりすると結構気持ちよかったり、公園の中で色々考え事をすると思考がドライブしたりすることはありませんか。
「街のような仕事場」「公園のような仕事場」のようなイメージをこの空間をつくるとき想像していたんですね。できてみたら結構居心地もいいし、みんな心地よくはたらいていらっしゃる風景を見ながら、頭の中のどこかに「公園化する都市」「都市が公園化したがっているのではないか」というようなイメージの種がこの時生まれたような記憶が今となってはあります。
それが今回のテーマにも繋がるということですね。

2Fブックラウンジについて

そういえば、田井さんはなぜ2階のラウンジに本を置こうと思ったんですか。
ブリーゼタワー店は初めて我々の店舗で本を置かせていただいた店舗です。私も本が好きなのですが、本屋さんの価値って私は「本との偶然の出会い」だと思うんですよ。
背表紙や平積みをみて手に取り面白そうだから買う、でも今の時代通販で購入となるとなかなかそんな機会はないじゃないですか。
なので中川さんに、あんまり自分では買わないような、見たことがないような本を持ってきてくださいと難しいオーダーをしました(笑)。
そうですね。うちの店も基本的にそういう考えなんです。昔はね「本屋ですけどベストセラーおいてません」と書いていました。
僕も本屋さんの価値は「出会い」だと思いますね。あと、役割分担だとも思います。大型書店には大型書店の役割があるし、自分たちには自分たちの役割があるし、面積は大きくないけれども改札を出たところにもすぐあるなど、本屋ごとにも役割があるんですね。田井社長のオーダーはうちには合う感じでしたね。
2階のブックラウンジは、24時間使えるラウンジなんですけれども、会社帰りにお気に入りの本とか5分でも10分でも読んで、頭をリフレッシュして帰ってほしいなと思いつくることにしました。昔だったらこういうのは街の本屋とかいろんなところがその機能を持っていたんですけれども、この梅田周辺って本屋がすごく少ないんですよ。
であれば、我々が中川さんからセレクトいただいた本を提供することによって、本との知的で偶然の出会いをこのブリーゼタワー店の中で出来たらいいなみたいなコンセプトをお話させていただいたんです。

嬉しいですね。
今後もこの3人で何か新しいものやサービスを作ることができたら面白いですね。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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